
「流山・空き家を生まないプロジェクト」は、千葉県流山市を拠点に、空き家の発生を未然に防ぐための啓発活動や地域連携を行う団体です。住まいや不動産に関する情報提供を通じて、空き家問題の根本的な解決を目指しています。地域の専門家や行政とも連携し、流山市の安心・安全なまちづくりに貢献しています。 詳しくは 公式サイト をご覧ください。
ここは動物たちが暮らす「にゃんがれやま市」。にゃんママが経営する「にゃんカフェ」では、今日も動物たちが楽しく過ごしています。
とら吉さんは年金の話をきっかけに、リタイア後のやりくりが気になり始めたようです。

とら吉:ねぇ、にゃんママ。この前、年金の話してたじゃない?そもそも、年金だけだと足りないのかな?
にゃんママ:人によるんじゃない?どうして?
とら吉:以前、そんな話してたよね?(※1)ウチの奥さんと話をしたら、「年金で生活できるようにしてみない?」って話になったんだ。
にゃんママ:フツーに年金を受け取ってそれで生活できれば問題ないよね。
とら吉:うん、それで調べてみたら年金が夫婦で月20万円位で、今の生活費は月で20万~25万円位だったんだ。節約をちょっと頑張れば年金で足りそうじゃない?
にゃんママ:そうね、年金だと少し足りないくらい?ちなみに、調べたのは何にかかるお金?
とら吉:口座から毎月引き落とされるお金と、生活用に引き出したお金だよ。例えば、公共料金とかスマホ代、それと食費や日用品、それにお小遣いとか。保険はもうすぐ払込が終わるから入れなかった。
にゃんママ:なるほどなるほど。毎月かかっている金額がそのくらいなのね。その他に、家の固定資産税を払ったり、旅行に行ったりするよね?その辺りも考えないとね。
とら吉:そうか、毎月の出費だけじゃないもんね。たまにしか出ないお金もあるね。家の火災保険なんて、数年に1回だもんね。
にゃんママ:あとは、将来的に出費が減るものと、増えるものがあるよね?例えば、働かなくなると、いらなくなる費用があるでしょ?その分は少なくてすみそうね。
とら吉:うーん、ランチ代とか、お茶代?お茶代って結構かかるよねー。
にゃんママ:お茶代?スーツ代とか研修費じゃなくて?
とら吉:そうか、退職したらスーツ着ないんだ。それならクリーニング代も浮くね♪
にゃんママ:それと、増える方は医療費とか、介護費用。人によっては、子どもや孫にお金をかける人もいるし、自宅のリフォームもそろそろじゃない?
※1流山・空き家を生まないプロジェクト「のんびり過ごすセカンドライフ?準備は完璧?」参照
「リタイア後にどのくらいのお金が必要か?」悩むところですよね。
現役時代の出費をベースに予想額を考えてみるのも1つの方法です。
ただし、次のような項目は生活が変わると出費が変わる傾向にあります。事前の想定も大切ですが、定期的に現状と予測に乖離がないか確認しつつ、調整していくことも大切です。
表1 支出額が変わる項目の例

とら吉:年金で生活するのは、さすがに厳しいかな?必要なお金のことを考えたら、頭が痛くなってきた。にゃんママは何か準備しているの?
にゃんママ:特別何かをしたわけじゃないけど、NISAで作った資産を使うつもりだよ?
とら吉:やってるじゃん!!
にゃんママ:えー!!とら吉さんも探せば何かあるでしょ?会社務めだし、会社で何かやっていない?財形とか退職金とか…。あとは保険とか。
とら吉:会社で?そういえば、以前資産整理の話したときに調べたんだった!企業型の確定拠出年金があるよ。以前、個人年金保険も契約してた。
リタイア後の資金源は、年金だけではありません。
企業にお勤めの方であれば、多くの企業で退職金や企業年金が準備されています。
また、個人でリタイア後の資金を準備する方法として、次のようなものがあります。
表2 リタイア後の資金準備に活用できる制度

とら吉:お、意外にある。
にゃんママ:でしょー?
とら吉:企業の制度だと、退職と同時にお金で受け取れるから便利(注1)。にゃんママはNISAを使うって言ってたけど、全部売るの?
にゃんママ:まさか!まとまったお金が必要なら、ある程度売却するけど、つみたて枠の分は決まった額を定期的に売っていくつもり。
(注1)企業型の確定拠出年金はお金で受け取るタイミングを60歳から75歳の間で選ぶことができます。退職後も運用したい場合はiDeCoへ移管しなければいけませんので、ご注意ください。
投資運用をしている人は、どのように売却していくかも大切なテーマです。
いわゆる、出口戦略ですね。
できるだけ利益を上げようと、売るタイミングを見ていても、価値の動きを見極めるのは難しいもの。
一方で、大きな利益は得られないけれど、できるだけ損失を出さないようにするのが、定期的に一定額売却する方法です。この方法のメリット・デメリットは次のようになります
◆定期的な売却のメリット
・運用の継続ができる
・長期でみれば、売却額は平均額に近づいていく
・売却のタイミングを考えなくて済む
◆定期的な売却のデメリット
・大きな利益は期待しにくい
とら吉:なんだか面倒そうだね。まとめて売っちゃえばいいのに。
にゃんママ:趣味なの!それに、預貯金より投資運用の方が平均すると利回りがいいんだよね。まあ、投資はリスクもあるから、資産額を確定したくなったら全部売却するかも。
とら吉:貯金の方が引き出しやすいしね!
にゃんママ:ただね、働かなくなると貯金が減るの不安になるみたいだよ。友達は「貯金が減っていくのが、すっごくストレス!!」って言っているもん。
とら吉:ストレス感じながら引き出しているの?お金の使いすぎじゃない?
にゃんママ:それが、リタイア後の資金に貯めた分なんだって。それでもお金が減っていくと「本当に足りるのかしら?」って不安になるんだって。
お金を大切に貯めてきた人の中には、貯蓄を取り崩すことに不安に感じる人もいます。
使うために貯めてきたお金とはいえ、実際にお金を取り崩すようになると、本当に足りるのか不安に感じてしまうようです。
もし、漠然した不安でしたら、「ここまでなら取り崩しても大丈夫」というラインを考えてみましょう。取り崩し額の考え方の一例を紹介します。
◆取り崩し額の考え方の例
①出費予想額と年金受給額の差から考える
・1年間の出費予想額と年金受給額の差を取り崩し額にする
・預貯金から取り崩し額を引いていき、想定する寿命まで残金があれば可とする
・預貯金が不足する場合は、収入を探す・出費を節約するなどの対策を考える
②取り崩せる金額を出し、その中で生活する方法を考える
・一時的な出費に備えるため、出費予測に加えて想定する寿命時の預貯金残高に余裕を持たせて、取り崩し総額を決める
・取り崩し総額をもとに毎年の取り崩し額を決める

とら吉:あれ?もしかして年金だけで生活しようとすると、貯金とか退職金とか、全部残る?
にゃんママ:そうね、年金だけで生活できれば、だけど。
とら吉:どういうこと?
にゃんママ:人生、想定通りにならないことも多いじゃない?最近の物価高考えてみて?こんなに物価が上がるなんて、数年前には考えられなかったじゃない?それに、とら吉さんに重い病気が見つかるかもしれないし…。
とら吉:怖いこと言わないでよ~。
にゃんママ:可能性はゼロじゃないってことよ。だから、余裕を持った取り崩し計画をたてたり、想定と離れていないか確認することが大事なのよ。遺しすぎると、相続が問題になるんだけどね。
とら吉:相続?
にゃんママ:大きな額を使い切れないのが確定しているなら、どう遺すかも大事なのよね。
とら吉:セレブも大変なんだね。
※記事の内容には、特定の条件下における執筆者の見解が含まれています。実際に活用する際には、FPや弁護士、税理士などの専門家とご相談の上、ご判断ください。
執筆者 FPサテライト株式会社 黒川一美
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