
「流山・空き家を生まないプロジェクト」は、千葉県流山市を拠点に、空き家の発生を未然に防ぐための啓発活動や地域連携を行う団体です。住まいや不動産に関する情報提供を通じて、空き家問題の根本的な解決を目指しています。地域の専門家や行政とも連携し、流山市の安心・安全なまちづくりに貢献しています。 詳しくは 公式サイト をご覧ください。
ここは動物たちが暮らす「にゃんがれやま市」。にゃんママが経営する「にゃんカフェ」では、今日も動物たちが楽しく過ごしています。
今日のにゃんカフェは、年金の話で盛り上がっているようです。

とら吉:ねぇ、にゃんママ。ウチの会社、70歳まで働けるようになるかも!まだ決定じゃないけど、年金だけだと不安だし、働けると安心だよね♪
にゃんママ:よかったわね!
とら吉:70歳まで働けるなら、年金繰下げて、多く貰おうかな~♪
にゃんママ:とら吉さんが年金のことを考えていたなんて、驚き!
とら吉:年金は、繰下げると多くもらえるからね(ドヤ!)
年金の受給は原則として65歳ですが、受給開始を60歳から75歳までの間で変更もできます。受給開始時期を60歳から64歳の間に早めることを「繰上げ」といい、66歳以降に遅らせることを「繰下げ」といいます。
年金を繰上げると早い時期から年金を受け取れる代わりに、年金の受給額面は減額されます。繰下げると受給額は増額されます。

図1年金の繰上げ・繰下げ期間と増減率
年金繰上げの減額率は、生まれた時期によって次のようになります
・1962年4月1日まで 1ヶ月ごとに0.5%
・1962年4月2日以降 1ヶ月ごとに0.4%
例えば、1962年以降に生まれた人が、60歳まで繰上げた場合の減額率は次のようになります。
0.4%×60ヶ月※=24%
※1年間12ヶ月の5年分で、60ヶ月
つまり、年金の受給額面は、65歳で受け取る予定額の76%になります。
年金を繰下げる場合、1ヶ月ごとに0.7%増額されます。最長の75歳まで繰上げると、増額率は次のようになります。
0.7%×120ヶ月※=84%
※1年間12ヶ月の10年分で、120ヶ月
つまり、年金の受給額面は65歳で受け取る予定額の184%になります。受給額が約1.8倍になるのは魅力的ですが、受給開始までの生活資金確保が必須です。
とら吉:にゃんママ、お金大好きなのに、年金のこと考えていないの?
にゃんママ:年金、ちょっとは調べたわよ。色々考えたけど、65歳スタートかな。
とら吉:どんなこと考えたの?
にゃんママ:私は、まず繰り上げるかどうか考えたの。生活するお金が足りないなら、繰上げも考えなきゃいけないと思って。でも、私は元気なうちは働けるし、繰上げは必要ないなって思った。
年金はリタイア後の生活を支える資金ですね。年金受給開始のタイミングを検討するときには、年金の活用方法を考えてみましょう。受給額額面の増減を第一に考える人も多いのですが、生活に充てるお金や、やりたいことの資金があるかどうかも大切です。
年金を早期の生活資金に充てたい人は繰上げ、長生きの資金不足に備えたい人は繰下げが向いているといわれています。具体的例を挙げると、次のようになります。
表1年金の繰上げ、繰下げに向いているタイプの例

とら吉:にゃんママ、自営だもんね。
にゃんママ:そうなの。働けるうちは働くつもり!
とら吉:じゃぁ、どうして繰下げしないの?
にゃんママ:私は繰下げに興味がなくて。受給額面が増えても、思ったほど手取りが増えないことがあるって聞いたのよ。
とら吉:受給額面が振り込まれるんじゃないの?!
にゃんママ:違うらしいのよ。オーナー仲間が、年金受給するのに試算してみたらしいんだけどね。年金から引かれるものがいろいろあるんだって。
とら吉:何が引かれるの?
にゃんママ:社会保険料とか、税金。天引きされて、残金が振り込まれるんだって。
年金定期便などで、老齢厚生年金と老齢基礎年金の受給額面の予想額を知ることができますね。年収や働き方が変わると年金額が変わることがありますが、将来の受給額の目安になります。しかし、振り込まれる金額は、受給額面から、社会保険料や税金が天引きされた額です。

図2年金の受給顔面と手取り額の差のイメージ
具体的には、次のようなものが天引きされます。
・公的医療保険(被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療保険)の保険料
・介護保険料
・所得税
・住民税
なお、納付額は項目ごとに計算方法が決められており、受給額面に応じて個別に算出されます。そのため、額面が大きい人ほど1つ1つの天引き額が大きくなり、額面の増加率ほど手取りが増えない傾向にあります。
とら吉:社会保険と税金の天引きなんて、給料みたい。しかも、受給額が上がると、引かれる金額も増えちゃうんだ。
にゃんママ:ほんとよね~。天引き額が増えるのは、なんだか悔しい。
とら吉:ふーん、まぁ、僕は増えるならいいかな。
にゃんママ:ちなみに、総額で多く欲しいなら「何歳まで受け取れるか?」も大事みたいだよ。
とら吉:総額?
にゃんママ:試算した友達からこんな資料貰ったんだ~。
年金の受給でよく言われる、減額・増額は、天引き前の受給額面のこと。同じ金額でも、長く受け取ったほうが総額が多くなります。また、受給開始を遅らせると、比較的短期間で総額が増えていきます。
2024年度の老齢厚生年金の平均受給額面を参考に、受給総額をグラフにすると次のようになります。

図3受給開始時期の違いによる受給総額の比較
参考:令和6年度(2024年度)厚生年金保険・国民年金事業の概況
とら吉:ふーん、これだと長生きすればするほど繰下げがオトクってことかな。
にゃんママ:そうね。とら吉さんは長生きしそうだし、生活資金も働いて得られるみたいだし、繰下げもいいかもね。気が変わったら、申請すれば受給開始できるからね。
とら吉:事前申請とか必要ないの?
にゃんママ:年金は、受給者の申請で受給開始になるの。だから欲しくなった時点で申請しても大丈夫だよ。しかも、受給開始を5年間さかのぼれるから、「5年前受給開始したことにして、今までの分ください」ということもできるの。
とら吉:そうなんだ。それなら、どうしてにゃんママは65歳から受け取るの?元気なうちは働くんでしょ?
にゃんママ:あぁ、私は運用資金にするから。
とら吉:運用資金?そういえば、にゃんママ投資やっていたね。
にゃんママ:私は好きなように運用します♪
とら吉:そんな使い方もあるんだね。僕も65歳から受け取って、投資始めようかな?
にゃんママ:老後資金で投資を始めるのはおススメしないよー。貯金の方がいいんじゃない?
とら吉:安心安全が一番かなぁ?
にゃんママ:それに、会社で長く働きたいとら吉さんに朗報です!2026年4月から在職老齢年金の上限が変わります!
とら吉:それ、なに?
にゃんママ:年金を受け取りながら働いていると、年金が減っちゃうしくみがあって、以前は、減額されちゃう人もいたみたいなの。でも、その制度が変わって、ほとんどの人が対象から外れる見込みだって♪
働きながら年金を受給する場合、給与と老齢厚生年金の合計が一定額を超えると、減額されます。減額は、年収の1/12と老齢厚生年金の合計と上限額の差の半額で、このしくみを在職老齢年金の支給停止額調整といいます。なお、旧制度の上限額は50万円前後でしたが、2026年4月時点では、65万円に増額されました。

図4在職老齢年金制度のイメージ
とら吉:うーん、高収入の人には嬉しいんだろうけど、僕には影響ないかなー。
にゃんママ:それにしても、いつの間にかとら吉さんが老後資金のことを考えていたなんて…。成長したわね!
とら吉:老後資金?何のこと?年金は繰下げると増えるって聞いたから、「増えるならラッキー♪」と思っただけなんだけど…。
にゃんママ:そうなの?老後のことを奥さんと話し合ったりとかは?
とら吉:してない。
にゃんママ:まずは、それ!奥さんと老後の生活のすり合わせ!
※本記事で紹介している制度は2026年4月時点のものです。各種制度は変更になる可能性がありますので、最新の情報を得るようにしてください。
※記事の内容には、執筆者の見解が含まれています。実際に活用する際には、社労士や税理士などの専門家とご相談の上、ご判断ください。
執筆者 FPサテライト株式会社 黒川一美
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本コンテンツは、配信日(2025年4月7日)時点の情報をベースにしています。本コンテンツは、行政との提携や専門家による内容についてのレビューを受けたものではありません。ご自身の判断により、参考情報としてご利用ください。
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